PARTNERSHIP CONTRACT / 一宮・名古屋・愛知
同性カップルの契約書に
必要な条項とは?
暮らしと将来のための備え方
二人で暮らすお金、住まい、財産のこと。
話し合った約束を、分かりやすい書面に残すために。
パートナーシップ契約書に何を記載するか、契約だけでは補えないことは何か。生活の場面に沿って整理します。

写真はイメージです。実際の相談者ではありません。
同性カップルの契約書には何を書けばよい?
パートナーシップ契約書は、二人が日常生活で守りたい約束を整理するための書面です。例えば、家賃や生活費の分担、共同購入した家具の所有、住まいを離れる際の精算などを定めることが考えられます。
すべてのカップルに同じ契約書が必要なわけではありません。賃貸住宅に同居しているのか、持ち家があるのか、二人の収入や名義がどうなっているのかによって、重要な条項は変わります。
「共同生活のルールを決めたい」のか、「病気や死亡時に備えたい」のかを分けることが大切です。生活上の合意契約、遺言、任意後見などは役割が異なります。
宣誓制度と契約書は役割が異なります
愛知県ファミリーシップ宣誓制度は、二人の関係について県が宣誓を受理したことを証明する制度です。名古屋市・一宮市にもそれぞれ制度があり、要件や利用できるサービスは自治体によって異なります。
一方、契約書は二人の間の具体的な合意を文章にするものです。自治体への宣誓だけで、家賃の分担方法や共同購入品の所有が決まるわけではありません。また、契約書を作るだけで法律上の婚姻と同じ地位が生じるわけでもありません。
| 方法 | 主な役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自治体の宣誓制度 | 二人の関係について自治体の受理証明を得る | 法律婚と同じ相続権などは発生しない |
| パートナーシップ合意契約書 | 生活費・財産・住まい等の当事者間の取り決めを明文化 | 第三者の権利や制度を当然に変更できない |
| 遺言・任意後見等 | 死後の財産移転や判断能力低下時の備えを検討 | 別途要件や手続きが必要 |
契約書に盛り込むことを検討したい7つの条項
以下は相談時に検討する一般的な項目の例です。実際の契約条項をそのままコピーして使うものではなく、二人の合意と事情に合わせて作成します。
01生活費と家計管理
家賃、食費、光熱費、保険料などの負担割合を定めます。「毎月それぞれ一定額を入金する」「収入が変わったら話し合って見直す」など、運用できる約束にすることが重要です。
02賃貸・持ち家の利用
住まいの契約名義人、家賃や住宅ローンの負担、転居するときの費用を整理します。ただし、二人の合意だけで賃貸人や金融機関の契約条件を変更することはできません。
03共同購入した財産
家電、家具、車などを共同購入したときは、費用負担、所有者、売却・引き取り時の精算を決めることが考えられます。領収書や振込記録を残すことも実務上大切です。
04生活環境が変わった際の見直し
転職、収入減、病気、介護、転居などがあった場合、いつどのように契約を見直すかを定めます。将来の事情をすべて予測するのではなく、話し合うための手続きを残す考え方です。
05関係を解消する場合の清算
同居解消時の退去日、共同購入品の処理、未払い生活費の精算などを整理できます。一方的な制約や過大な違約金など、有効性に疑問のある内容は避けて慎重に検討します。
06連絡方法・個人情報の扱い
重要事項の連絡先、変更通知、契約書の保管方法などを明文化できます。個人情報の取扱いや第三者への開示には、双方の合意だけでなく法令や関係機関のルールも関わります。
07病気・死亡などに備える方針
緊急時に連絡してほしい相手、本人の希望、将来準備する書面などを確認します。ただし、医療機関への面会や医療行為の同意、相続権などが契約書によって自動的に保障されるわけではありません。
「家賃は折半する」とだけ記すより、「毎月の負担額」「支払期限」「収入に変化があった場合の協議方法」を分けて検討すると、日常で運用しやすくなります。これは一般的な検討例であり、個別契約にそのまま使える文例ではありません。
契約書でできること・できないこと
契約書を作る意義と、制度上の限界を正確に理解することが大切です。将来に備える場合も、一つの契約ですべてを解決しようとする必要はありません。
| 相談したいこと | 合意契約で検討できること | 別に確認したいこと |
|---|---|---|
| 家計・共同購入品 | 負担割合、所有・精算方法の合意 | 第三者名義や既存契約との整合 |
| 賃貸住宅・住まい | 二人の間の費用や退去時の分担 | 賃貸人・金融機関・登記との関係 |
| 病院での対応 | 本人の希望や連絡先の明文化 | 医療機関の運用、同意の扱い、本人の意思 |
| 死後の財産 | 将来の準備方針の確認 | 遺言など、死後の財産移転のための手続き |
| 判断能力の低下 | 必要な支援についての希望整理 | 任意後見等の別制度 |
同性パートナーは、契約書だけで法律上の配偶者としての法定相続権を得るわけではありません。財産の承継を考えるときは、遺言などの方法と遺留分に関する問題を個別に確認する必要があります。大阪弁護士会の解説も参考になります。
公正証書にする必要はある?
公正証書は公証人が作成する公文書で、契約の存在や内容を明確に残すうえで検討できる方法です。ただし、すべてのカップルに公正証書が必須というわけではありません。私文書で整理するか、公正証書にするかは、約束する内容と目的で判断します。
公正証書にすれば、どんな条項も自動的に有効になるわけではなく、法律婚と同等の法的効果も生じません。作成前には、希望内容が契約として適切か、別の法的手段が必要かを確認します。日本公証人連合会の公正証書解説。
契約書の作成は誰に相談する?
二人が話し合って合意した生活上の取り決めを書面化したい場合、行政書士事務所への相談は選択肢の一つです。専門家を選ぶ際は、合意内容を丁寧に確認するか、費用の対象範囲を説明するか、対応できない問題を明示するかを確認してください。
相手方と意見が対立している、財産や権利を巡る紛争がある、交渉や代理を求めたいときには、弁護士への相談が適切です。パートナーシップに理解があるという表現だけでなく、何を依頼できるかを具体的に比べましょう。

費用を確認するときに見るべき項目
契約書作成の見積もりでは、初回相談、ヒアリング、原案、修正、必要書類、公証役場との調整、当日の立会いなど、何が基本料金に含まれるかを確認します。
セレニテ行政書士事務所のパートナーシップ合意契約書(公正証書)の作成サポート料金は110,000円(税込)です。公証人手数料や証明書類の取得費、郵送料・交通費などの実費は別途必要となる場合があります。見積時に条件を確認してください。
「11万円の中に公証人手数料が含まれるか」「修正対応の範囲はどこまでか」「公証役場での手続きについて何を支援するか」を、申込み前に確認しておくと安心です。
相談前に整理しておきたい6つのこと
- 契約書を作りたい目的が二人の間で共有できている
- 住まいの名義と家賃・住宅ローンの負担を整理した
- 生活費と共通口座・共同購入品の扱いを話し合った
- 解消時に気になることを洗い出した
- 病気・死亡時の備えを契約書とは別に考えた
- 希望する作成時期と公正証書にする目的を整理した
すべて決めてから相談する必要はありません。考え方がまとまらない部分は、そのまま相談時の論点として持参して構いません。
同性カップルの契約書についてよくある質問
パートナーシップ宣誓をすれば契約書は不要ですか?
必ずしもそうではありません。自治体の宣誓は関係性を示す制度で、生活費や共有財産の負担方法まで自動的に決めるものではありません。必要な取り決めがあるか、二人の生活状況から検討しましょう。
同性カップルでも公正証書を作れますか?
契約内容が法令や公序良俗に反しないなどの条件を満たせば、公正証書による契約の作成を検討できます。ただし、公正証書化だけで法律婚と同じ地位が生じるわけではありません。
契約書だけで相手に財産を相続させられますか?
パートナーシップ契約書を作るだけで法定相続人になるわけではありません。死後の財産移転には遺言など別の方法を検討する必要があります。遺留分などの問題も個別に確認します。
医療同意や面会の権限は契約で確保できますか?
本人の意思を整理しておくことには意味がありますが、医療機関の判断や個別制度を契約だけで拘束できるわけではありません。病院側の運用確認や意思表示書、別の法的手段の検討が必要です。
二人の収入が違っても生活費を半分ずつにするべきですか?
一律の正解はありません。収入に応じた負担割合、固定額、共通口座への入金など複数の方法を比較し、収入の変化に応じた見直し方法まで決めておくと実用的です。
別れるときの取り決めも記載できますか?
共同で購入した物の扱い、住居からの退去、共通の支出の精算方法などを検討できます。ただし、個別事情によって条項の有効性が異なるため、不当に一方を拘束する内容には注意が必要です。
行政書士と弁護士はどう選べばよいですか?
二人が合意した内容を契約書に整理する支援は行政書士への相談が候補になります。一方、対立がある場合の交渉・紛争解決・訴訟などは弁護士に相談してください。
セレニテのパートナーシップ合意契約書の費用はいくらですか?
公正証書によるパートナーシップ合意契約書の作成サポートは110,000円(税込)です。公証人手数料、書類取得費など別途必要な費用については、依頼内容に応じて事前に確認してください。
二人のこれからを、
書面で丁寧に整える。
パートナーシップ契約書についてのご相談は、セレニテ行政書士事務所へ。
希望する取り決めがまだ整理できていない段階でもご相談いただけます。