PARTNERSHIP AGREEMENT GUIDE / 一宮・名古屋・愛知

パートナーシップ契約書はどこに依頼する?
作成先を選ぶ7つの基準

同性カップルや事実婚の二人が、生活費・住まい・財産などの取り決めを文書に残したいとき。専門家の肩書きだけでなく、確認しておきたい内容があります。

契約書で整理できること、自治体の宣誓制度との違い、公正証書の費用を分かりやすく解説します。

契約内容の確認費用・公正証書相談先の選び方
パートナーシップの契約書について相談する場面のイメージ

写真は相談風景のイメージです。

パートナーシップ契約書の依頼先は、二人の合意ができているか、何を契約に残したいか、公正証書が必要かで選び方が変わります。生活費や共同購入した財産の扱いなどを整理したい場合、行政書士による契約書作成支援が選択肢です。一方、相手方との紛争や交渉、複雑な権利関係の法的判断が必要な場合は、弁護士への相談を検討します。まずは「書面を作る目的」を明確にしましょう。

パートナーシップ宣誓と契約書は何が違う?

自治体のパートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度と、二人で取り決めを交わす合意契約書は、目的が異なります。愛知県のファミリーシップ宣誓制度は2024年4月から始まり、同性・異性を問わず要件を満たす二人が利用できます。ただし、県は制度によって婚姻と同様の権利・義務が発生するものではないと案内しています。

仕組み主な役割注意点
自治体の宣誓制度二人の関係を自治体の制度に基づき受理・証明する婚姻そのものではなく、相続権などが一律に発生するわけではない
パートナーシップ合意契約書二人の間の生活費・住まい・財産管理などの約束を整理する第三者や行政機関を必ず拘束するわけではなく、条項ごとに有効性・実効性の確認が必要
公正証書公証人が法定の方式に従って契約等を公的な文書にする公正証書にしても法律上の婚姻関係や当然の相続権が生まれるわけではない

宣誓制度と契約書は、必ずどちらか一方を選ぶ関係ではありません。利用目的に応じて組み合わせることも検討できます。自治体制度の対象要件は自治体ごとに異なるため、住んでいる地域の公式案内を確認しましょう。

愛知県の公式案内: 愛知県ファミリーシップ宣誓制度。名古屋市の制度についてはファミリーシップ制度の手引き(名古屋市)で確認できます。

パートナーシップ契約書の作成先を選ぶ7つの基準

01二人の合意内容を丁寧に整理してくれるか

書面に残す前に、二人が同じ内容を理解し、納得していることが大切です。生活費の負担割合、共同購入したものの扱い、住居を移る場合の負担など、意見が一致している事項と未決定の事項を分けて確認してもらえるかを見ます。契約書を急いで作るより、認識の食い違いを減らすことが先です。

02同性カップル・事実婚の事情を理解しているか

関係性の呼び方や家族への説明、同居・別居、名義人が一方に偏っている事情など、相談者ごとの背景は異なります。同性か異性かだけで判断せず、本人たちが何を大切にしたいのか、必要以上の個人情報を求めず丁寧に確認する相談先が適しています。制度上の制約を曖昧にせず説明できるかも重要です。

03生活費・住居・財産を具体的に扱えるか

「生活を支え合う」といった抽象的な言葉だけでは、後から解釈が分かれることがあります。家賃、光熱費、家財購入、預貯金、退去時の精算方法など、必要に応じて金額・割合・期限・手順を定められるかを確認しましょう。どの項目も必ず入れるべきという意味ではなく、当事者の事情に合わせた設計が必要です。

04契約書でできることと限界を説明できるか

二人の合意契約は重要ですが、法律上の婚姻と同じ制度を生み出すことはできません。相続、医療機関での対応、第三者名義の契約、税制上の扱いなどは、契約書だけで希望どおりになるとは限りません。別途、遺言・任意後見・受取人指定などの検討が必要かを見極めてくれる専門家を選びましょう。

05公正証書にする必要性を説明できるか

公正証書には、公証人による確認や公的な文書としての性質があります。ただし、どの契約にも一律に必要というわけではありません。私文書で足りるのか、公正証書にする意義があるのか、記載する約束の実現可能性はどうかを、目的に照らして説明してもらいましょう。一定の金銭債務について、要件を備えた公正証書が強制執行に関係する場合はありますが、全ての条項が自動的に執行可能になるわけではありません。

06見積もりの範囲・修正回数・公証人費用が明確か

契約書の相談では、ヒアリング、原案作成、修正、公証役場との調整、証明書類の取得、郵送・交通費など、どこまで含むかが事務所によって異なります。公証人手数料は別途必要になる場合があります。「税込の専門家報酬」と「公証人手数料・実費」を分けて見積もることが大切です。

07対応できない相談を適切な専門家へつなげられるか

契約内容について二人の意見が対立している、相手方と交渉してほしい、法律上の紛争が生じているといった場合は、弁護士の領域となり得ます。相続登記や不動産の権利移転が必要なら、司法書士等への相談が必要な場合もあります。行政書士の業務範囲に収まるかを見極め、必要に応じて連携先を案内できることも依頼先選びの重要な基準です。

契約書に盛り込む内容は、どう決める?

契約書に載せる内容は、暮らしの状況に応じて選びます。以下は相談時に整理したい代表的な項目であり、個別案件の実績や完成した契約条項ではありません。

テーマ確認事項の例注意点
生活費家賃・食費・光熱費を誰がどれだけ負担するか収入変動時の見直し方法も検討する
住まい賃貸名義人、転居・退去時の負担、住居費の精算賃貸人など第三者の権利を契約だけで変えられない
共同購入品家具・家電などを共同購入した場合の所有と精算領収書・支払履歴など実態の記録も重要
関係の解消別居・解消時の連絡、精算、荷物の引き取り方一方的に過大な義務を課す内容は慎重に検討する
将来の備え病気、判断能力低下、死亡時に何を希望するか遺言・任意後見等の別手続きが必要な場合がある
生活費を整理する場面の考え方

例えば、収入差がある二人なら「家賃を半分ずつ」と決めるより、負担割合の見直し条件まで相談することがあります。一方、共同名義ではない賃貸住宅については、当事者間の約束を記載しただけで賃貸借契約の名義や居住権が変更されるわけではありません。契約の効力が及ぶ範囲を区別することが大切です。

行政書士と弁護士、どちらに相談する?

専門家の名称だけで決めるのではなく、依頼したい仕事の内容に合わせます。

行政書士への相談が候補となる場合

当事者間の合意ができていて、契約書の原案作成や公正証書化に向けた事務的支援を希望する場合。取り扱い範囲は個々の事務所に確認してください。

弁護士への相談を検討する場合

二人の主張が対立している、交渉や紛争解決を依頼したい、権利義務について争いが予想される場合。専門的な法律判断が必要なときも相談先になります。

最初の相談では「書面化したい合意が既にあるのか」「決まっていないことを相手と交渉してほしいのか」を伝えると、依頼先を判断しやすくなります。

契約書作成の費用は、基本料金だけで比較しない

費用は「専門家への報酬」「公証人への手数料」「必要書類などの実費」に分けて考えます。公証人手数料は契約内容や目的価額などによって変わるため、すべてのパートナーシップ契約で同額ではありません。

費用の種類確認する内容
専門家報酬相談、ヒアリング、文案作成、修正、調整などどこまで含むか
公証人手数料公正証書にする場合の手数料と正本・謄本等の費用
実費証明書取得、郵送、必要に応じた交通費等

公正証書の手数料制度は日本公証人連合会の案内で確認できます。契約内容が決まっていない段階で、総額を断定することは避けましょう。

相談する前に、整理しておくとよい7項目

  • 二人が契約書を作りたい目的を共有している
  • 生活費・住居・共同購入品について確認したい項目がある
  • 合意済みの内容と未決定の内容を分けられる
  • 自治体の宣誓制度を利用しているか、利用予定がある
  • 公正証書を希望する理由を説明できる
  • 見積もりに含めたい支援範囲が分かる
  • 紛争・交渉が必要かどうかを整理している

すべて決まってから相談する必要はありません。何から決めればよいか分からない場合も、整理したいことを箇条書きで伝えると話が進めやすくなります。

パートナーシップ契約書の選び方|よくある質問

パートナーシップ宣誓をしていれば、契約書は不要ですか?

宣誓制度と契約書は役割が異なります。生活費・財産・住まいなどの個別の取り決めを残したい場合は、契約書が役立つことがあります。必要性は二人の希望に応じて検討してください。

事実婚のカップルでも契約書を作れますか?

二人の合意に基づく契約書の作成を検討できます。ただし、法律上の婚姻関係と同じ法的効果が一律に生まれるわけではありません。

パートナーシップ契約書は公正証書にするべきですか?

必ずしも全件で必要ではありません。契約内容や作成目的、証拠として残したい事項、公正証書化の費用を踏まえて判断します。

公正証書にすれば相続権が生まれますか?

いいえ。公正証書にしただけで法律上の配偶者としての相続権が発生するわけではありません。財産を残すためには遺言等の別の方法を検討する必要があります。

医療行為への同意や面会を契約書で保証できますか?

契約書に希望や連絡先を記載することは考えられますが、それだけで医療機関等に一律の対応を義務付けたり、医療同意権が当然に生じたりするわけではありません。関係機関の運用も含めて確認が必要です。

二人の意見が一致していなくても行政書士に依頼できますか?

争いがある事項の交渉や紛争解決を依頼したい場合は、弁護士への相談をご検討ください。既に合意した事項を書面化したい場合とは業務範囲が異なります。

作成費用はどこまで含まれるか確認できますか?

見積もり段階で、ヒアリング、文案作成、修正、公証役場との調整、実費の有無を分けて確認することをおすすめします。

名古屋市と一宮市で宣誓制度の条件は同じですか?

自治体ごとに要件や手続きが異なる場合があります。愛知県・名古屋市・一宮市それぞれの最新の制度案内を確認してください。

SERENITE / 契約書作成サポート

二人のこれからを、言葉と書面に。

セレニテ行政書士事務所では、愛知県一宮市を拠点に、パートナーシップ合意契約書の作成についてご相談を承っています。同性カップル・事実婚を含め、暮らし方や将来について大切にしたいことを整理し、書面作成の範囲をご案内します。

パートナーシップ合意契約書(公正証書) 110,000円 (税込)

公証人手数料は別途必要です。郵送・交通費・証明書取得などの実費が必要となる場合があります。個別の見積もりと対応範囲をご確認ください。

パートナーシップ契約書の相談を検討する方のイメージ

イメージ写真です。

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二人で決めていること、まだ迷っていることを整理するところからご相談いただけます。

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